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2020/05/05 15:15
キョロキョロ140Fを開発するにあたり、大きく影響を受けたルアー。
もはや説明不要なルアー達だけに、釣れるメカニズムを自分が話すのも『?』な感じですが、少しお付き合いくださいませ。
過去色んなルアーで大型シーバスを釣ってきましたが、水抜けの工夫と揺らぎに関して絶大なる影響を受けたのはタックルハウスさんの『K2F142 ※T:1』です。
リップが小さくて引き抵抗が少ないルアーを幾つか投入しましたが、総合的な完成度はK2Fには敵わないと感じています。
流れが強いダウンクロスの釣りにT:1が激ハマリだったのです。142シリーズにはもう一つ※T:2というものがあります。
※ T:1 (テンション1)
※ T:2 (テンション2)
T:2はリップ角度が水を受けやすい分、比較的流れが弱いエリアでゆっくり使ってました。それくらい流れの速いダウンクロスの釣りは圧倒的にT:1が強かったのです。大半のルアーはダウンの強い流れに入ってしまうとアクションが破綻して使い物になりません。なので強い流れには必然的にリップレス系になるのですが、安定したレンジをキープする為にリップが必要な場面が多いと感じる事があります。ただ、ベイトがコノシロなどの大型ベイトの場合はアピール不足な点があったことがキョロキョロ140Fを開発するキッカケになりました。
ベイトが大型の場合はハルシオンさんのペニーサックが有名ですよね。
表層ドリフトに特化した《モッカ》、一番扱い易い《初代》、深いレンジを探れる《タングステン》があり、ペニーサックは質量というかこのボリューム感(幅厚感)という存在感もあり、形状も理に適っいて全体的なバランスが取れている実釣能力がもの凄い高いルアーです。ペニーサック劇場かというくらい、ハマった場所では無茶苦茶釣れるのですが、流れが強すぎる場所やダウンクロスではやはりK2Fやリップレス系が強いかなと感じました。大場所には最強クラスの実力を誇るルアーですが、アクションでの誘い出だしには向かないタイプで、タダ巻きやドリフトメインのルアーと捉えてます。小場所では少し使い辛い部分もあったりと、こればかりは適材適所といえばそれまでなんですが、ここの部分をキョロキョロ140Fはクリアさせたいと考えました。
正直のところ、アップクロスでのドリフトの釣りは、浮いてればどれも殆ど一緒だと思っています。
目指すならばアップ〜ダウンまでのドリフトに対応し、釣れるアクションに拘らないと意味がないと考えていました。
開発の課題は・・・
⚫︎フラットルアーでほぼ全スピード域の生命感。釣れるアクション
⚫︎小場所・大場所に関係なく使えるもの
(K2Fの揺らぎを小場所でも使いたい)
⚫︎飛距離
最低50m
を目指しながら制作をスタートさせました。
長年の検証を積み重ねて完成させたキョロキョロ140FとK2F142に搭載されている部分別の役割を簡単に説明すると下記の様な感じです。
⚫︎リップ
【K2F142 T:1】全スピード域での生命感を目指して作られた水の受け流すリップ形状と角度。飛距離やレンジ安定にも大きく貢献している。
【キョロキョロ140F】クチバシリップ採用。水を受けて潜行するのではなく切って潜行するため、立ち上がりが抜群良い。水を受け流すため水馴染みも良い。
⚫︎ボディ形状・飛距離
【K2F142 T:1】強い流れに強いヘッド形状。飛距離にも大きく貢献する航空力学を採用された形状らしく、本当にぶっ飛ぶ。平均飛距離60〜70m(PE2号)
【キョロキョロ140F】全スピード域までは不可能でしたが、超激流以外には対応し、飛び出し難いハンプバックボディ形状を採用。
フックの位置、尻すぼみ、切れ込み形状にする事で初速を稼ぎやすくしている。平均飛距離50〜60m(PE2号)
⚫︎構造
【K2F142 T:1】局面に受け皿に乗せたフルムービングウエイト+Rユニットが僅かな変化に対応して生命感を生み出している。
【キョロキョロ140F】硬質発泡ウレタン採用。高低差のあるフラット形状に、低比重・低重心設計による反発力を活かした揺らぎにて生命感を演出。固定重心の為、立ち上がりも◎
⚫︎強度
【K2F142 T:1】貫通ワイヤー採用。ABS樹脂ルアー最高クラスの強度
【キョロキョロ140F】比重を軽くした為、強度面を犠牲に。魚との引き合いについては問題ありませんが、接触衝撃には弱い。ボンディックなどで個々での修復をお願いしています。硬質SUSワイヤー1.4mm採用(貫通)
⚫︎フック
【K2F142 T:1】 ST-56 #2
【キョロキョロ140F】STX-58 #2 推奨
フッキング率を上げたり、バラシを防ぐ独自のフック間隔を採用。2フックとも魚の柔らかい部分に絡み易い設計になっています。
リアフックを搭載するアイを内側にずらす事で、飛行中は針が暴れ難く、飛距離向上に大きく貢献している。