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2020/02/27 11:27

【キョロキョロ140Fの扱い方】

(↑↓ユーザー様から報告を受けた、キャストミス強打による破損写真)


昔から知ってる方は、このルアーの扱い方はご存知かと思いますが、再度確認の為に綴ります^ ^


このルアーは強度よりアクションを優先して作ってます。それは何故?という事ですが、強度を優先してアクションを損なうより、この低比重の発泡樹脂を採用するメリットの方が多かった為です。



昨今では、一部のルアーがABS樹脂から軽量なボーン素材などでリメイクされたりしています。市場が証明している通り、ボディが軽い方が水の影響を受けやすく、動きが良くなるのです。ですが、比例して強度が落ちるのは免れません。


強度は落ちますが、この低比重の素材を採用する事で水を吸わなくなったり、ボディが軽くなる分ウエイトを乗せれたり、超低重心にできたり、ルアーの往復運動の反発力が増したり、揺らいだり、飛距離が出たり。といったメリットの方が多いのは事実です。(バランスが重要ですが)


強度が弱いといっても、接触衝撃に弱いだけで、魚との引っ張り強度に関しては全く問題ありません。検証済みです。


※クチバシが一番破損しやすく、ガードアイを付けていますが、ほぼ気休め程度です。なるべく接触を避けてお使い下さい。


だからあえて【修理して頂く事を前提】に販売させて頂いております。ですので、初心者の方には向いてないルアーかもしれません。ベテランでも欠損しますので。。。


なるべく壊れない様にするには、キャスト精度・現場把握(流れの速さや水深など)・ランディング技術などの向上が求められます。ただし、それだけ気を付けていても欠損は免れないでしょう。


完全無欠なモノなど作れないので、そこをアングラー側に補って頂きたく思っております。


このルアーを壊れるまで使い込む事で、大袈裟ではありますが、この先に釣れる【魚の質】が変わってくると思っています。


修理に関しては、BONDICなど紫外線硬化するUV接着剤が出現し、修理時間も大幅に短縮されました。しかも直ったところはプラスティック樹脂になるので強度も上がります。元々、ルアー自体の浮力が高い為、クチバシを修理した位では動きに影響はありません。

(クチバシ欠損の修復写真)


既にYouTubeで発信しておりますが、修理動画もこれから何パターンか作っていこうと思います。


購入される際は、この事を考慮して判断して頂ければと思います。私も修理しながら何本もの大型シーバスを釣り上げております。

(ずっと直しながら使っているキョロちゃん)


誰でも打てるホームランバットが無いのと一緒で、誰でも釣れるルアーは中々ありません。

ただし、使い込む事によって特性を理解さえすれば、この上ない武器になる自信はあります。

現に過去使ったルアーの中で、圧倒的にランカーサイズを獲っていますし、その確率も明らかに高いと感じているからです。これは4年以上、他のルアーと検証しながら使い込んでいるから言えるのですが、だからと言って自分の考え方やこのルアーを無理強いするつもりは全くありません。最終的にはパイロットの好みです。


もし使ってもらえる機会がありましたら、欠けたり割れたりしても修理しながら付き合ってあげてくださいね^^

きっと期待に応えてくれると信じております。


そんな想いを抱きつつ、ひとつひとつに魂を込めて作らせて頂いております。


今後とも『育てるルアー』とのお付き合いの程、よろしくお願い致します。


Ridgeline 永井 晋